髪が生えるしくみ

ご存知のとおり、髪は頭皮から生えています。では、頭皮の中でどのような現象が起こって髪が生えてくるのでしょう。

簡単に言ってしまうと、毛穴の中の、髪の根っこの部分で髪が作られてぐんぐん伸びているのですが、もう少し詳しくお伝えします。

髪は細胞の分裂で成長する

まず、髪が作られるためには、栄養素や酸素が必要です。その栄養素や酸素はどこからくるのかというと、頭皮の中に伸びている毛細血管から運ばれてきます。頭皮の中で、毛細血管は毛穴とつながっているのです。

では、毛穴の中はどうなっているのでしょう。実は、毛穴の中で行われていることは複雑ですが、簡単に説明します。

髪の毛を抜いたことがある人はわかると思いますが、髪の毛を抜くと髪の毛の根っこの部分に白くて少し丸い部分があります。この部分を毛球といいます。

毛球の中には、さらに毛乳頭という部分があり、この毛乳頭がいろいろな物質を出して毛乳頭を包むようにある毛母細胞に影響を与え、髪の成長を促します。

毛乳頭からの影響を受けて毛母細胞は、毛細血管から得た栄養素や酸素をエネルギーとして盛んに分裂をくりかえします。この分裂したものが髪の毛となっていくのです。

そして髪の毛は、毛母細胞の分裂によってドンドン作られるので、先にできた髪の毛が新しい髪の毛に押し上げられて上に伸びていきます。

そして、押し上げられた髪の毛は、毛穴から外に出て、髪の毛として目に見える状態になっていきます。この繰り返しにより、髪の毛が成長していくのです。

髪にはサイクルがある

先ほどお伝えしたとおり、髪は、毛母細胞が分裂をくり返すことで伸びていきます。髪の成長は、1日におよそ0,3mm~0,5mm伸びます。個人差は多少ありますが、1ヶ月に約1,2cm程度でしょうか。

しかし、永遠に伸び続けるわけではありません。髪には、毛周期と呼ばれるヘアサイクルがあり、一定の期間が過ぎると、自然に抜け落ちます。そしてまた、新しい髪が生えてくるのです。

このヘアサイクルの周期は男女で差があり、男性は2~5年、女性は4~7年と考えられています。この期間に「成長期」、「退行期」、「休止期」があり、そして、脱毛していきます。

成長期

成長期とは、まさに髪が成長して伸びている期間です。ヘアサイクル全体のおよそ9割が成長期で、毛母細胞が活発に分裂をくりかえし、髪がぐんぐん伸びていきます。

退行期

退行期の期間は短く、2~3週間程度です。この期間は毛母細胞の分裂が盛んでなくなり、毛根が小さくなります。そして、この期間内に徐々に分裂が弱まり、最終的には分裂が止まり、それに伴って髪の成長も止まります。

ちなみにこの時期は、髪の色を決定している色素細胞の活動も弱まります。

休止期

休止期とは、毛母細胞の分裂活動が止まっている期間です。毛母細胞の活動が止まっている期間は、3~4ヶ月です。何年も働き続けた細胞が休んでいる時期だと考えてください。何事も休憩は必要なものです。

とは、いいましても、まったく活動していないわけではありません。休んでいるというより、次の新しい髪の毛をつくる準備をしているといえます。

脱毛

休止期の最中、または休止期が終わる頃、髪は抜け落ちていきます。ヘアサイクルによって新しい髪が古い髪を下から押し上げれば、古い髪は自然に抜け落ちていきます。また、シャンプーなどで髪に圧を加えると、休止状態の髪は抜けていきます。

しかし、安心してください。これまでお伝えしてきたとおり、ヘアサイクルによって髪が抜けることは当たり前のことで、1日に50~100本程度抜けるのが普通の状態です。

しかも、ヘアサイクルは髪1本1本ずれていますので、まとめて抜けるわけではありません。ですから、たとえばシャンプーのときに50本くらい抜けたからといって、急に薄毛になったりハゲたりすることはないのです。

ヘアサイクルの周期が短くなると薄毛になる

歳を重ねて、気がつくと薄毛になっていたり、若くても髪が薄くなってきたりしている人は、ヘアサイクルが通常よりも短くなっている可能性があります。

この状態は、ヘアサイクルの中の「成長期」が短くなっている状態です。たとえば成長期が5年あった人が、1年しか成長しない状態になると、薄毛になる可能性が高いということです。

このように成長期が短くなってしまうと、髪の成長が未熟のうちに退行期に入り、そのうち休止期になり、毛が抜けてしまいます。当然、成長する期間が短い分、休止期の状態が目立つようになり、脱毛状態が多くなり、薄毛に見えてしまうのです。